今日もシンガポールまみれ

日本のあっち、シンガポールのこっち

ナショナルギャラリー シンガポールでの大行列な草間彌生展と,ミシュランレストランOdette

2017年6月9日から9月3日まで、ナショナル・ギャラリー・シンガポールにて草間彌生展「LIFE IS THE HEART OF A RAINBOW」が開催されています。

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ナショナル・ギャラリー・シンガポール

ナショナル・ギャラリー・シンガポールは、シンガポール国営の芸術施設です。ギャラリーとして開館したのは2015年と最近ですが、旧最高裁判所と市庁舎(シティホール)の歴史ある建物を約400億円(S$5.32億)かけて改築しました。シンガポールはゼニカネの経済一辺倒で、"芸術砂漠"とかつては評価されてきましたが、一通り豊かになったことで文化振興にも国が力を入れていることが分かります。

シティホールと太平洋戦争

シティホールは、日本とも因縁がある場所です。太平洋戦争で日本はシンガポールを占領し、昭南島と名前を変えます。1945年9月12日に、イギリスのルイス・マウントバッテンが第7方面軍司令官板垣征四郎と太平洋戦争の降伏文書を交わしたのがシティホールです。その時の様子は、シロソ砦の展示で、ろう人形として再現されています。

ナショナル・ギャラリーにあるミシュランレストラン Odette

私が草間彌生展を訪れたのは、展示の終わりまであと1週間に迫ってきた土曜日の午後でした。開催期間が3ヶ月あったのに遅れたのは、ナショナル・ギャラリー内にOdetteというレストランがあり、あわせて行きたかったからです。このOdetteはシンガポールのミシュランで、2つ星レストランです。シンガポールは有名レストランでも一週間あれば、予約は割りと簡単に入るのですが、Odetteはそうではなく。予約が1ヶ月先でないと入らず、しかも私事情で日程変更があり、更に伸びてこの日になりました。
シンガポールでは数少ないファインダイニングです。問い合わせへの回答は迅速で、食事中のサービスは笑顔でします。これがシンガポールではかなり難易度が高いのは、居住者にはご存知のはず。モダンフレンチで、食事は口あたりは軽いのですが、それでも多少は重く、晩ご飯はざる蕎麦にしました(笑
お値段は、

  • 平日ランチ S$98++
  • 土曜ランチ S$158++
  • 平日ディナー $228++
  • 金土ディナー $268++

からと、値段によってコースの皿数が変わり、それなりです。日本だと公共性が高い施設に、来客が限定されるレストランがあれば一悶着ありそうですが、シンガポールではそうなってません。
予約が取りにくいのは、店で聞いたのですが、テーブルが12と個室しかないためでした。時間帯にテーブルは1回転しかしません。客層はカップルか女性コンビ。シンガポール特有のジーンズ・ビーサンは見かけませんでしたw
メニュー
ニュージーランド産の有機卵がスモークで派手に
メインディッシュのラム

草間彌生展「LIFE IS THE HEART OF A RAINBOW」

大混雑!

食事を終えて、地下の草間彌生展のチケット受け取りに向かいます。かなり混んでおり、ネットで事前購入すべきと聞いていたので、「90分待ち」のチケット購入の列を横目に優先列でチケットを引き取ります。お値段は事前購入でもチケットカウンターで買っても、外国人はS$25、国民と永住者PRは$15です。
ですが、勝負はここからでした。中に入って驚くことになります。ナショナル・ギャラリーの3階を全部使って展示が行われているのですが、各展示場に入るのに、更にまた行列があるのです。
行列の先が見えませんw しかもこの狭い廊下に人が密集して待っていたので、冷房の効きが悪くむっとした空気になっているおまけ付き。このツイッターの画像での列では、結局1時間待ちで入れましたが、それでも1時間です。トータルで4時間ほど滞在しましたが、うち2時間以上は列に並んでいたはずです。

作品

展示自体は分かりやすくておもしろく、長蛇の列に並んだかいがありました。

  • ミラーボール「ナルシスの庭」

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  • I Want To Love on The Festival Night

箱をのぞきます。中の色がくるくると変わる。
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  • かぼちゃ

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  • The Spirits of the Pumpkins Descended into the Heavens

箱をのぞきます。鏡を使って、かぼちゃだらけ。
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  • マンハッタン自殺未遂常習犯の歌

自作の歌を歌っているだけなのに、お姿のどアップと背後のサイケデリックな画面で、シンガポール人の度肝を抜く草間彌生氏。
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日本語の歌に圧倒されるシンガポール人。シュール。
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なぜシンガポールでこんなに大人気?

来場者の大半はシンガポール人。日本人は見ませんでした。
草間彌生氏が世界的なアーチストだとしても、この混雑はかなりのものです。事前のメディア広報はありました。とはいえ、なぜシンガポールでこんなに人気が出たのか、私には分かりませんが、インスタグラム受けが良いのでその写真撮りに行ってるのが理由の一つなのでしょう。これらだけでは説明できないと思われます。

シンガポールにある草間彌生作品

ナショナル・ギャラリーに行かなくとも、展示期間終了後でも、草間彌生作品をシンガポールで見ることができます。オーチャードセントラルの屋上庭園です。人が少なく、景色も結構良いので、この場所は私は好きです。
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混雑対策

私が訪れた日は、シンガポールナイトフェスティバルも近くで行われており、両方行く人で混雑が増した可能性もあります。それでも、今から行く人は下記を検討ください。

  • チケットの事前購入: 優先カウンターで即座にチケットが引き取れます。価格は同一。事前購入はこちらから。
  • メンバーシップ: ナショナル・ギャラリーのメンバー(Gallery Insider)加入を検討しましょう。外国人$75、国民と永住者PRは$30で、1年間は特別展示も含め無料になり、優先入場ができます。つまりPRなら、$15プラスすると長蛇の列を飛ばせるのは、加入検討の余地ありです。私はすいすい列を飛ばされて、うらやんでました… また、文化振興と居住地に貢献している満足感を味わえます。小さな自己満足ですが、ミニパトロンになることも大事なはずです。

この対策がとれなければ、平日開館直後(せめて午前中)に行くのが、もっとも空いているようです。

追記

9月3日に展覧会が終了しました。総来場者数は23万5千人にものぼったということです。シンガポールの人口は561万人なので、25人に1人が見に行った計算になります。すごい。


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