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2020年シンガポール総選挙: COVID19下での選挙制度

うにうに @ シンガポールウォッチャー です。
シンガポールで総選挙が2020年7月10日に行われました。
本記事ではシンガポール選挙制度の特徴を書きます。選挙結果の分析は次回の記事で行います。
uniunichan.hatenablog.com


投票が義務の国であり、投票率は95.63%。
与党PAPが、93議席中83議席を獲得。野党からはWPのみが議席を3選挙区で獲得し、10議席でした。
与党が89%の議席を獲得したにもかかわらず、得票率が61.24%にとどまり、野党が初めてグループ選挙区の2つで勝利したことから、実質的には与党敗北と受け止められています。

シンガポールの一党支配は、中国と並んで評価されることが多いのですが、シンガポールは開かれた立候補者から、普通選挙で国民からの信任を得ていることが最大の違いです。

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リー・シェンロン首相の選挙ポスター

COVID-19下での選挙

シンガポールでも、COVID-19の強い影響を受けています。選挙期間中を通して、連日100人以上の感染者が出ています。"サーキットブレーカー"と政府が呼んだ事実上のロックダウンは終了しましたが、現在も在宅勤務の推奨や、マスク着用必須など、活動制限がなされています。
選挙も、従来にはなかった成約が課せられました。

立候補届け

  • 立候補届けの用紙はネットでダウンロードし、自分で印刷すること。
  • 体調が悪い立候補者は、立候補届の提出を代理人に依頼できる。代理人は委任状を持つこと。体調不良者は、立候補センターに入場できない。
  • 入場時に体温測定をする。デジタルチェックインのSafeEntry利用が必要。他の人と1メートル間隔を空けること。常にマスクを着用すること。職員はマスク、手袋、フェースシールド、消毒薬を使う。

・シンガポール選挙局 (ELD): SAFETY MEASURES TO ENSURE SAFE ELECTIONS DURING COVID-19 SITUATION
徹底したネット活用は、うらやましく見える人もいるかもしれません。

選挙活動

  • 戸別訪問や徒歩での呼びかけのグループは、5人まで。グループ内の各人は1メートル空け、マスク着用。握手は避けること。
  • 選挙活動につかう車から、話したり、実況放送したり、音楽やビデオを流すことは禁止。群衆を作る可能性があるので、選挙後の車でのサンキューキャンペーンも認めない。
  • 選挙集会に警察許可を出さない。投票後の集計中に、集まることも許さない。
  • インターネットの利用をすすめる。ポスター、旗、冊子は引き続き利用できる。
  • テレビの政見放送を無料で提供し、以前より拡大する。候補者1人につき3分。
  • インターネットでの選挙活動が可能。メール、SNS、掲示板など。利用媒体について、選挙管理官に届け出が必要。有効広告も利用可能で、届け出が必要。
  • 割安料金で、ネット集会の設備を提供する。利用には、選挙管理官への届け出が必要。利用は任意で、この設備以外でもネット集会を開催可能。

・シンガポール選挙局 (ELD): PRELIMINARY CAMPAIGNING GUIDELINES FOR GENERAL ELECTION UNDER COVID-19

野党は大規模選挙集会に強みを持っています。そのため、集会禁止は野党に不利と不満でした。

投票は国民の義務

95.63% という脅威の投票率を支えたのは、投票が国民の義務であることです。COVID-19の影響で海外渡航の制限もあり、シンガポールにとどまっている国民も多いことから、前回総選挙の93.56%から更に上がりました。
不在者投票の制度がないにもかかわらず、棄権者はごくわずかです。棄権者にはペナルティがあります。

  • 選挙人名簿からの抹消。抹消されると、投票も立候補(国会議員/大統領)もできない。
  • 選挙人名簿への復活には申請が必要。
  • 棄権への適切な理由(投票日に海外に居た、病気・出産等)がなければS$50 (約4,000円) が課せられる

・シンガポール選挙局 (ELD): WHAT SHOULD I DO IF I DID NOT VOTE IN A PAST ELECTION?

日本でシンガポールと同じ制度をもし導入すると、手間な復活申請手続きをして事実上の罰金まで払って選挙人名簿を復活させるよりかは、二度と投票に行かない人が増え、投票する人は更に減りそうに思えます。

投票では安全距離実施や一人おきでの消毒などが行われたため、投票所によってはかなりの待ち時間ができました。下記動画は投票所に入るのを待つ行列です。
投票をできない人がでそうになったため、選挙管理官は20時だった投票締め切り時刻を、締め切り直前に22時にまでのばしています



投票日は休日に

投票は国民の権利であり、義務です。投票日は休日になります。今回は金曜日で平日したが、休日になりました。

投票の頻度が少ない

日本では国会だけでも衆議院と参議院が2つあり、しかも地方議会で県知事、都道府県議会、市区町村長、市区町村議会、と色々あります。
シンガポールでは、5年任期の国会議員(一院制)を選ぶ選挙と、6年任期の大統領を選ぶ選挙の2つしかありません。都市国家なので地方議会はもともと存在しません。それだけ貴重なので、投票に足を運ぶ義務感も強いです。大統領は権限がほとんどない儀礼的な存在で、国会議員選挙が重要です。

秘密投票

シンガポールは秘密投票です。票の不正操作もありません。

  • 投票前: 立候補者と代理人に、投票箱が空であることが示され、封をされる。
  • 投票後: 立候補者と代理人の立ち会いのもと、封がされ、開票場に運ばれる。封は立候補者もできる。
  • 開票: 立候補者と代理人は封を確認する。投票用紙が取り出され、投票箱を空にする。
  • 開票後: 立候補者と代理人の立ち会いのもと、投票用紙は封をして保管される。封は立候補者もできる。最高裁判所で6ヶ月間保管され、大統領の指示がなければ破棄される。

投票用紙にはシリアル番号があることが、「誰に投票したか分かる」というシンガポールでの"都市伝説"の根拠になっています。政府の選挙局 (ELD) は、「シリアル番号は、投票用紙を管理し、投票用紙偽造や投票人なりすましを防ぐもの」「シリアル番号が控えに記されるのは、追跡を可能にするためだが、選挙不正を裁判所が認定した時にのみ使われる」と説明しています。つまり、投票用紙と控えの両方を突き合せないと、投票内容が分からないので、秘密は守られるということです。

他国からの視点でも、米国国務省の国別人権レポートは「(2015年の)総選挙は野党にとって自由で公正で開かれたものだった」と表記しています。
※注: シンガポールは言論の自由に制限がある国としても知られています。同じ国別人権レポートでは、「憲法は言論の自由を提供しているが、権利には公に制限がある。言論の自由と政府批判を含むマスコミに著しく制限をかけている。社会と宗教の調和を弱めると政府は主張している」と酷評されています。

During the year the parliamentary general election was free, fair, and open to a viable opposition.

日本人には当然に見えますが、東南アジアで公正な選挙ができている国をあげるのは難しいはずです。あまりに同じ党が長期間にわたって政権を持っていて強いので、事情を知らない人は不正を疑うのですが、秘密投票で票の不正操作もなく長期政権を実現しています。
確かに数十年前では「野党に投票して大丈夫だろうか」「野党に投票した公務員が解雇された(ただの偶然なのに)」という噂もありましたが、大丈夫なことは確定しています。投票・開票作業には、野党を含む立候補者と代理人が立ち会い、票の不正操作を訴える対立候補もありません
反政府論調のニュースサイトすら「秘密選挙で安全だから、野党に入れよう」と説得している記事もあります。

投票には、投票券(投票所で公式の投票用紙に交換される)とICという国民背番号制の写真付き身分証明書の2つが必要です。今回の選挙では、郵送での投票券に加えて、政府のID用携帯アプリ(SingPassMobile)でのプロファイルでも投票券とすることができました。
日本は、郵送の投票券で投票ができるためポストからの盗難があり、身分証明書が不要なため、替え玉投票が容易で、シンガポールの方が厳格です。

グループ選挙区 (GRC)

それではシンガポールの選挙が常に公平なのかというと、そんなことはありません。野党は選挙制度に様々な不満を持っています。例えば、選挙区です。今回は93議席の内、14の小選挙区(SMC: Single-Member Constituency)、17のグループ選挙区 (GRC: Group Representation Constituency) で争われました。(2015年は13のSMC、16のGRC)

一般的に、大選挙区では、得票率に準じた議席が獲得されるるが、小政党が乱立し意思決定に弱くなる。小選挙区では、死票が増えるが、二大政党制に近づきます。シンガポールでは小選挙区制度を更に進めたグループ選挙区という制度があります。
グループ選挙区では、1つの選挙区に4人か5人の議席が割り振られ、その選挙区で最多の得票を得たチーム(党)が議席を全部取る、というものです。導入は1988年です。
シンガポールでは有権者1.9万人から3.7万人に1人の割合で、1人の議員が割り当てられます。

一票の格差

グループ選挙区でも、議員や有権者数を増減することで、一票の格差は大きくならないように組まれています。シンガポールで一票の格差は、最大1.88倍です。

選挙区 議席数 有権者数 議員一人あたりの有権者数
Potong Pasir SMC 1 19,740 19,740
Bukit Panjang SMC 1 35,497 35,497
Bishan–Toa Payoh GRC 4 101,366 25,342
Sengkang GRC 4 120,166 30,042
East Coast GRC 5 121,772 24,354
Ang Mo Kio GRC 5 185,465 37,093

日本では、2018年の第48回衆議院議員総選挙で1.98倍です。衆院選より参院選の方が、一票の格差が大きく、2014年参院選では4.77倍もありましたが、2016年参院選では3.08倍と引き続き高いものの是正傾向です。最高裁が違憲状態と判断した2016年衆院選は2.129倍、2013年参院選では4.77倍です。
日本よりシンガポールの方が、フェアと言えるでしょう。

グループ選挙区の趣旨は、最低1人のマイノリティ民族の候補者を入れるのを義務付けることで、議員の多様性を確保することです。シンガポールは多民族国家です。国民と永住者では、中華系が74%、マレー系が13%、インド系が9%です。一般論として、中華系は最多である同一民族の中華系から共感を得やすく、少数派のマレー系・インド系は国民から多くの共感を得るには他民族である中華系等からの支持も必要でより困難です。そのため、グループ選挙区によって、(民族の代表ではなく)党や国民の代表を選ぶ意識となり、人口比に沿った民族の数の議員が選ばれる、との2つの意義を達成できます。

グループ選挙区の問題点です。
議席1つの小選挙区でも小政党には難しいのですが、グループ選挙区では更に議席取得の難易度が高まります。選挙区が大きくなり、1つの党(グループ)だけが議席を総取りするとなると、小選挙区以上に大政党が有利になるからです。
2015年の選挙で、30%の得票を得た野党が7%しか議席を得ていないのは、グループ選挙区が最大の理由です。つまり、グループ選挙区とは小選挙区が狙いとする二大政党制を超えて、強力な一党政権(ヘゲモニー政党制)を作り出す制度です。

シンガポールのリー・シェンロン首相は、国が小さいとの理由で二大政党制を否定しています。

二大政党制が機能しない最も重要な理由は、2つの優れた"Aチーム"を作るほどに十分な数の優秀な人を、シンガポールが持っていないからだ
the most important reason why a two-party system is not workable is because we don't have enough talent in Singapore to form two A teams

他の問題点には、大臣経験者などを看板にして立候補者が組まれるため、そこに新人や魅力的でない立候補者がいても、有力者に便乗して当選してしまうこと。また逆に、有力者が引きづられて落選してしまうこと (2011年現職外務大臣ジョージ・ヨー氏落選)などがあります。
2020年選挙では、強力な野党候補者がいたイーストコーストGRCに、次期首相が内定している与党候補者が、立候補受付の最終段階で落下傘候補となったのがその代表的なものです。

偽ニュース防止法 (POFMA)

シンガポールには偽ニュース防止法 (POFMA) という強烈な法律があります。事実誤認があるインターネットのニュースや記述に、政府が訂正命令や、従わない場合にFacebookやツイッターなどのサービスプロバイダーへの強制もできるため、国際的にも話題になりました。

POFMAの目的の一つは、「フェイクニュースが選挙に影響を与えないようにすること」です。2019年に法律が施行されてから、今回がはじめての選挙です。
そのPOFMAが適応された事件が、選挙中に発生しました。
野党候補者の討論会をそのままYouTubeにのせたため、政府系テレビ局CNAまで訂正勧告を受けています。

“NUSS Pre-General Election Forum 2020”について、主催のNUSS、テレビ局CNA、ネットメディアTOCとNew Naratifが発表したYouTubeと記事で、Dr Paul Tambyahの発言に虚偽と政府は発表。

記事の内容 政府主張
COVID検査に外国人労働者を連れてくると、就労ビザ雇用を取り消すと、MOMは文書を出した。 MOM文書では「緊急でなければ、一般医GPに最初にかかれ」だった。
労働者の検査をMOMは積極的に断念させた。 MOM文書では「緊急時のみ、緊急医療を使え」だった。

背景: 2月8日に、ある建設業企業が全従業員をCGHの救急外来に送り込んだ。症状がないにもかかわらずだ。企業は非感染と就労可能とのメモを求めた。2月12日に、MOHとMOMと他省庁は、不健康でなければ寮居住の労働者が働くのを止める必要はないと建設業に勧告
・シンガポール政府: Clarification regarding falsehood published by the National University of Singapore Society (NUSS), The Online Citizen Asia (TOC), CNA and New Naratif on MOM’s advisory on testing of migrant workers

選挙区割はゲリマンダーと訴える野党

シンガポールでは選挙区はシンガポール選挙局 (ELD) が策定します。総選挙の前に行われる選挙区の再区割りでは、「新しく公団 (HDB) ができた」といった人口動態などに基づいて行われているとの説明です。しかし、シンガポール選挙局は、行政機構として独立しておらず、スタッフは政府が任命し、首相府の直属になります。

この点から、与党の影響力の行使や忖度を野党は疑っています。選挙で特定の政党や候補者に有利なように選挙区の区割りが行われることはゲリマンダーです。
2015年の選挙で、従来グループ選挙区だったFengshan地区が小選挙区になったのはゲリマンダーだ、と野党WPは訴えています。

2020年の選挙区割には、野党からのゲリマンダーとの大きな抗議は上がっていません。

一般的にゲリマンダーでは、議席数に偏重を付けられても、全体の得票率は操作困難です。与党が勝ち続けているシンガポールで、与党得票率が特に重視されるのは、議席以上に得票率が与党への信任をあらわすためです。

非選挙区国会議員(NCMP)の罠

シンガポールにはNCMP (Non-Constituency Member of Parliament) という落選野党のための議員制度があります。日本語に訳すと「非選挙区国会議員」です。
シンガポールでは与党が選挙で勝ちまくるのですが、一定の野党支持者も当然いるため、その声をすくい上げるために1984年にできた制度です。
NCMPになれる条件です。

  • 野党所属
  • 選挙で得票率が高い者から順番に。ただし、最低15%の得票率が必要。グループ選挙区GRCの場合は2名まで。
  • 野党の通常の国会議員と含めて12名まで (2015年選挙では9名だったので拡充)

NCMPでできないのは、憲法改正決議、予算案、内閣不信任案への投票でした。それ以外へは国会で投票もスピーチもできます。それに加えて、今回の選挙でのNCMPからは、今まで制限されていた事柄への投票も可能になります。職務範囲は異なりますが、力は同様のものを持ちます。
・シンガポール国立国会図書館: Non-Constituency Member of Parliament (NCMP) scheme

この、一見オイシイ制度は「罠」だと野党からは非難されています。
「野党は国会に参加できるし投票もできるんだから、野党に投票する必要なんてない」
という説得の仕方を与党がとれるからです。実際に、与党PAPの現職議員Indranee Rajah氏が

野党が国会議員に選出される必要なんてないのよ。PAPが全議席とったって、彼らは(予算議決権がない)非選挙区議員NCMPが12人保証されていて、発言できるんだから
・シンガポールヤフーニュース: No need to vote opposition as NCMP scheme ensures their voice in Parliament: Indranee Rajah

と選挙期間中に発言し、物議をかもしました。
NCMPには、野党だけでなく、一部与党からも異議があがっています。

  • 国民の信託を受けていない落選議員が力を持つのは民主主義ではない。
  • GRCを小さくし、SMCの数を増やすことで、野党議員を増やすべき。

このため、NCMPに選ばれながらも、辞退する野党議員もこれまでいました。

野党選出選挙区は公共サービスで不利に

野党選出選挙区は公共サービスで後回しになることがあります。ウォール・ストリート・ジャーナル紙から引用します。

以前の選挙で野党議員を選出したホーガンやポトンパシのような地区は、公共サービスの提供で冷遇されてきた。例えば、公団設備をアップグレードする時に、計画順番でPAP議員を選出してきた地区の後回しにされた。
For instance, wards that elected opposition members of parliament in previous elections, Hougang and Potong Pasir, have been discriminated against in the provision of public services such as upgrades to public housing estates—by being placed toward the end of the queue of projects, behind wards that return PAP members.

同じウォール・ストリート・ジャーナル記事で、2011年の選挙期間中に、初代首相リー・クアンユー氏が以下のように言ったことを引用しています。この発言で、国民から怒りをかったことが、2011年の"歴史的敗北"の原因の一つにあげられています。

「我々は国民の評決を受け入れるが、国民もまた自分の行為への結果を受け入れなければならない。PAPはPAP選出選挙区を最初に気を配るのを予期すべきだ。」もしアルジュニード選挙区がPAPを受け入れないなら「後悔して暮らす5年間になる。」
"We accept the verdict of the people, but they must also accept the consequences of their actions. You must expect the PAP to look after PAP constituencies first." If Aljunied rejects the PAP it "has five years to live and repent."

リー・クアンユー氏は野党を選出した選挙区ホーガンの例を強調した。「もし人々が間違った政府を選べば、人々の不動産価格は徹底的に下落する。ホーガンで不動産価格がなぜ近隣ほど高くないか聞いみるとよい。」
He highlighted the example of opposition-held ward Hougang where, "If you have the wrong government, your property prices go right down. Ask why in Hougang the property is not as high as their neighbours."
Yahoo! Singapore: Aljunied voters will regret choosing WP: MM Lee

※野党選挙区の不動産価格が下落する、というのは事実ではない、という主張があります。 Today: PAP or Opposition ward? No difference to home value

日本でいうなら、細川内ダム建設計画に反対していた木頭村が、国からの補助金が削減されたのと同じ状況です。

「これら肯定・否定があっても、多数の国民が圧倒的に支持をしているのがシンガポールの与党PAPだ」という複雑な前提でシンガポールを把握する必要があります。


次回の記事では、今回の選挙結果の分析を書きます。