今日もシンガポールまみれ

日本のあっち、シンガポールのこっち

(保健省発表全訳)シンガポールが鎖国に: 就労ビザ所持者も入国不可に

シンガポールも、新型コロナウィルス (COVID-19) の影響を受けています。
デマに負けないためには、信頼できるソースからのものを掲載しています。シンガポール政府・WHOなど国連機関、地元大手メディア(ストレートタイムズ紙、CNA)などです。可能な限り、私のブログではなく、原文にあたってください。

シンガポールが鎖国に踏み切りました。変更点は2つです。

  • 全短期滞在者(旅行・出張)は入国・トランジット不可
  • 就労ビザ所持者も入国不可に ※例外:必須サービスとマレーシア人

短期滞在者は入国に加え、トランジットも不可です。
それ以上に、日本人コミュニティに影響が大きいのが、就労ビザ所持者(EP、Sパス、WP、DP)も入国ができなくなったことです。これまでは、労働省MOMの入国許可を経て、14日間の自宅待機勧告SHNを受ければ入国できるとされていましたが、3月23日23時59分からは、入国できなくなります。
なお、出国は可能です。
日系企業は3月末に駐在員の赴任交代のスケジュールが多く、人事で大打撃を受けます。4月からの駐在員(含む帯同家族)が赴任済みなのは、一握りでしょう。明日の23時59分からとはいっても、入国前にMOM許可が必要であり、飛行機に飛び乗っても入国できません。多くの駐在員は、帰国を伸ばすことになると思われます。賃貸契約などへも混乱が生じるでしょう。

シンガポールに入国できるのは、国民・永住者になります。
労働省MOM管轄の就労ビザで入国できる例外は、医療・輸送などの必須サービスと、マレーシア国籍です。
MOM管轄でなくICA(入管)管轄であり、ビザの多くが国民・永住者の親族であるLTVP (長期滞在ビザ所持者) は入国可能と思われますが、明記ありません。同じくICA管轄の学生ビザも入国可能と思われますが、明記ありません。また、入国が可能な人も、入国後に14日間の自宅待機勧告 (SHN) になります。

入国特例となる「必須サービス」とは

「必須サービス」の定義では、保健省発表では医療と運輸が明記されています。政府は以下のように発言しています。つまり、医療・運輸・メイド以外はまだ決まっていないようです。

何が必須サービスとなるかについて、必要になった時に、関連省庁からのインプットによって、既存ルールに基づき、労働者が戻ってくる許可を労働省MOMは続けると、ウォン国土開発相は発言した。
とりわけ、子どもや高齢者の世話を助けている際には、メイドは必須サービスと認められるだろうと、ウォン氏はつけ加えた。

保健省発表全訳

影響が大きいので、保健省発表を私が全訳したものを掲載します。

COVID-19輸入症例を減らすための追加での国境規制措置

2020年3月22日
シンガポールへのCOVID-19輸入症例への注目される危機の観点から、全ての短期訪問者はシンガポールへの入国とトランジットを許されなくなる。リソースを確保し、シンガポール国民に集中するためである。


2. 以前、少数の国々を除いて、それ以外の国からの短期滞在者はシンガポール入国を許されていた。14日間の自宅待機勧告SHNはあったのだが。しかしながら、短期滞在者にSHNを課すのに費やされるリソースは消耗していたし、仮に病気になれば、彼らに治療を提供しなければならなかった。昨日、シンガポールには、533人の短期滞在者が到着している。


3. 世界的に急な感染増があり、拡大している。今日までに、185ヶ国で26万人のCOVID-19感染が確認され、11万2千人が亡くなった。シンガポールでは、過去3日間で [1] 新規COVID-19感染の80%が輸入であり、それらの大半は国民・永住者・長期滞在ビザ所持者が海外から持ち帰ってきたものである。輸入症例は、22ヶ国になる。

全短期滞在訪問者のシンガポール入国とトランジットを認めない。就労ビザ保持者入国の制限

4. 2020年3月23日23時59分から、(世界中のあらゆる国・地域からの)全短期滞在者は、シンガポールに入国・トランジットを許可されなくなる。加えて、医療・運輸のような必須サービスを提供する就労ビザ保持者 [2] のみに、労働省MOMは入国と帰国を認める。


5. 以前アナウンスしたように、全ての国民・永住者・長期滞在ビザ所持者は、シンガポール帰国時に、14日間の自宅待機勧告SHNを課されている。SHNにいる人は、どんな時も、自宅にとどまらなければならない。


6. シンガポール就労ビザを持つマレーシア人は、この期間、適切な住居手配によって、シンガポールで働き続けられることを、シンガポールとマレーシアのスペシャル労働委員会は合意している。マレーシアとシンガポールの間の全商品の輸送は、機能し続ける。委員会での議論は続いている。


7. COVID-19に関するシンガポールの国境管理処置はAnnexで要約されている。


8. 世界情勢の展開によって、シンガポールの対策は今後も調整されていく。最新の対策については、保健省MOHのウェブサイトを国民はチェックして欲しい。


保健省 MOH
2020年3月20日




Annex
国と地域のリストと、国境管理処置

国/地域での渡航歴 シンガポール国民・永住者・長期滞在ビザ所持者 短期滞在訪問者
湖北省 (中国本土) 14日の検疫 入国・トランジット不許可
他の全ての国と地域 14日のSHN(自宅待機勧告) 入国・トランジット不許可



[1] 3月12日、午後12時現在
[2] 現在、全ての就労ビザ保持者と被扶養者は全ての国からのシンガポールへの入国/帰国に際して、旅程を始める前にMOMの許可を得ることが必要になっている。
[3] 長期滞在ビザ所持者は、就労ビザ・学生パス (Studnet's Pass)・DP (Dependant's Pass)とLTVP (Long-term Visit Pass)が含まれる。
[4] トランジットエリアから出なければ、SHN (自宅待機勧告) は国民・永住者・長期滞在ビザ所持者には当てはまらない。




これまでの新型コロナウイルス記事

「健康な人にはマスクは効果がない」がシンガポール政府の立場
uniunichan.hatenablog.com

これまでの更新情報の総集編は、こちらを参照ください。
uniunichan.hatenablog.com

uniunichan.hatenablog.com


uniunichan.hatenablog.com

uniunichan.hatenablog.com

uniunichan.hatenablog.com




筆者への連絡方法、正誤・訂正依頼など本ブログのポリシー

にほんブログ村 シンガポール情報