今日もシンガポールまみれ

日本のあっち、シンガポールのこっち

シンガポールでマイルが貯まるクレジットカードはどれだ?

UOB PRVI Miles AMEXのポイントが、S$1使用で1.6マイルから1.4マイルに下げられました。現段階でのマイルが貯まるカードは以下です。(2017年2月現在)

1位: 1.5 miles

※ただし所有3年目以降で、かつ前年決済額が$7.5万以上。海外利用は2.5マイル

※毎年の会員更新(年会費支払い)で1万マイル付与。
※ANZは、稼げるマイルはUOBと同じですが、付帯の旅行保険がずっと優れいています。クレジットカードで旅行費用を払うと、UOBは死亡や重度障害という滅多に起きない事象にしか保険がでないのですが、ANZでは疾病・怪我でS$2.5万に加えて、バゲージロスで$千、6時間以上のフライト遅延で$100などが付くためです。つまり、ANZかUOBで迷ったら、特別な思い入れがなければANZにしましょう。

3位: 1.4マイル

※毎年の会員更新(年会費支払い)で2万マイル付与。海外では2.4マイル

4位: 1.4マイル

※海外では2.4マイル

結論:
  • カードを1枚にまとめたければANZ (AMEX一枚だとVISA/Masterしか使えない店で困る)
  • 年会費を支払ってでも獲得マイル数を多くしたければUOB AMEX
  • 3年かけても、年に$7.5万も決済できる人ならHSBC

下記は2013年に書いた記事ですが、シンガポールのカード事情などは現在も有効な内容なので、残しておきます。

シンガポール(SG)に住んでいる間に、地理的な利便性や、チャンギ空港までの利便性の良さを活かして、アジアを旅行しよう、と思う方は多いです。エアアジアやタイガー・エアのようなLCC(ローコストキャリア)では、マイル特典自体がないですが、シンガポール航空(SQ)等のフルサービスキャリアではマイルを貯めている人も多いはず。
しかし日本発行のカードでは、決済のたびにSGD→JPYの為替手数料がとられますし、支払いに必要な日本の銀行口座の管理をシンガポールからするのは手間です。
SG在住者にはシンガポール発行カードでマイルを貯めるのがやはり便利。以下が特にマイルが貯まるカードです。これ以外にもマイルが貯まるカードはSGには色々とありますが、マイル積算率が悪いので紹介しません。

※DBSにはAMEXもありますが、カード利用可能店舗が多いVISAを検討対象にします。

結論はコレです。

・UOBが最強マイルカード。ただしAMEXになる。
・AMEXのUOBに加えて、サブカードにVISAのDBSかANZを持つ。あるいはカードを1枚に抑えたければDBSかANZ
・ANZかDBSかの選択は、月$4000以上使う人はDBS、$4000以下の人はANZ

比較表

UOB DBS ANZ
S$1利用での獲得マイル SG国内1.6マイル
SG国外2.5マイル
月額$2000までは1.2マイル
$2000超は1.6マイル
SG国外2.4マイル
1.4マイル
年会費 初年度無料
翌年度以降$256.80
家族カード2枚まで無料
初年度無料
翌年度以降$192.60
家族カード$96.30
初年度無料
翌年度以降$200
家族カード$100
契約更新時特典マイル 5万ドル以上の利用で、2万マイル 2.5万ドル以上の利用で、年会費無料もしくは1万マイル 1.2万マイル
旅行保険 保険適応条件はサイトに不記載:最大額$100万。傷病での金額不記載 航空券購入で保険適応:最大額$100万。傷病での金額不記載 航空券購入で保険適応:最大額$100万。傷病での金額不記載
必要年収 8万ドル以上 8万ドル以上 9万ドル以上
(PRは6万ドル以上)
その他特徴 1回の旅行予約決済で$500以上使用時に、チャンギ空港までのリムジン片道無料 - オーストラリアとニュージーランドでは2.8マイル

※期間限定のボーナスマイルなどは記載していません

マイルの積算率ではUOBが最強です。しかし難点はAMEXだということ。SGでもAMEXが使える店は、VISA/Masterほど多くありません。しかも、海外利用時には為替換算率が悪いです。つまり、本気でマイルを貯めるには、UOBのAMEXに加えてサブカードにVISAが必要になります。
そこでANZかDBSが必要になります。もしくはカードを複数枚持ちたくない人は、UOBをあきらめて、ANZかDBSを選択することになります。ANZとDBSのどちらを選ぶかは簡単です。
ANZ: 1.4マイル
DBS: $2000まで1.2マイル、$4000まで1.6マイル
X * 1.4 = 2000 * 1.2 + (X-2000) * 1.6
この式をとくと、X=4000になるので、月$4000以上が利用額の人はDBS、$4000以下の人はANZがお得なことに。

※以前はCITI PremierMiles Cardも良かったのですが、他に更に貯まるカードが出てくる中で、以前通り1.2マイルしか貯まらないのは、特典負け。現在はおすすめ対象外です。



シンガポールでのカード事情あれこれ

JAL/ANAに直接マイルを貯められるカードは無い

JAL、ANAにマイルが貯まる、シンガポール発行カードはありません。
「40以上のエアラインで特典交換が可能!」とカードの広告に書いていたりしますが、

  • クレジットカードのポイント → ポイント交換でSQ口座にマイル貯まる → SQマイルでスターアライアンス特典交換でANA特典交換
  • クレジットカードのポイント → ポイント刻館でキャセイ口座にマイル貯まる → キャセイマイルでワンワールド特典交換でJAL特典交換

という意味です。アライアンス経由での特典交換なので、直接マイル交換するより必要マイル数が多いので不利です。
ポイント移行ができるマイルは、シンガポール航空(SQ)かキャセイパシフィックが中心です。カードによってはタイ国際航空にもポイント移行で貯められたりしますが、JAL/ANAにポイント交換でマイルを貯められるカードはSGにはありません。

シンガポール航空やキャセイにマイルを貯めることはオトクでない

そもそもとして、シンガポール航空(SQ)やキャセイでは1マイルあたりの価値が、JAL/ANAより低いのです。UOBカードだとS$1(80円)使うと1.6マイル貯まって日本よりオトクに聞こえますが、マイル単価が違うのでそうではないのです。下記に必要マイル数を表にしてみました。見ると分かりますが、SQだとJAL/ANAに比べて、必要マイル数が5割増しから2倍ぐらい必要です。しかも、SQのセーバー特典では特典航空券の空きがあまりありません。SQは片道発券ができるのが有利な一つですが、往復セーバーでは空きがなく、片道セーバー/片道スタンダード特典での発券になりがちです。マイルは表面上貯まっても、必要マイル数が多いので、SQは不利です。

特典航空券必要マイルリンク
シンガポール航空
キャセイパシフィック
JAL
ANA

日本⇔SG往復
必要マイル数
エコノミークラス ビジネスクラス
SQ 45,000(セーバー)
90,000(スタンダード)
136,000(フル)
80,000(セーバー)
140,000(スタンダード)
276,000(フル)
キャセイ 日本⇔SG便はありません 日本⇔SG便はありません
JAL 30,000(ディスカウント)
35,000(通常)
55,000(ディスカウント)
60,000(通常)
ANA 30,000(ローシーズン)
35,000(レギュラーシーズン)
40,000(ハイシーズン)
55,000(ローシーズン)
60,000(レギュラーシーズン)
65,000(ハイシーズン)


日本⇔香港往復
必要マイル数
エコノミークラス ビジネスクラス
SQ 日本⇔香港便はありません 日本⇔香港便はありません
キャセイ 30,000 50,000
JAL 17,000(ディスカウント)
20,000(通常)
35,000(ディスカウント)
40,000マイル(通常)
ANA 17,000(ローシーズン)
20,000(レギュラーシーズン)
23,000(ハイシーズン)
35,000(ローシーズン)
40,000(レギュラーシーズン)
45,000(ハイシーズン)


SG⇔香港往復
必要マイル数
エコノミークラス ビジネスクラス
SQ 30,000(セーバー)
60,000(スタンダード)
90,000(フル)
55,000(セーバー)
100,000(スタンダード)
194,000(フル)
キャセイ 30,000 50,000
JAL SG⇔香港便はありません SG⇔香港便はありません
ANA SG⇔香港便はありません SG⇔香港便はありません



カード年会費は払わないのがシンガポール

シンガポリアンでカード年会費を払ってる人間は少数派のはずですw 契約更新時になると、カード会社に電話して「fee waiverしてくれ、してくれなければ解約する」と頼むのです。利用金額や使用状況にもよりますが、だいたい受け入れられます。最近では、電話すると年会費免除の申請が自動応答でできるようになっている所すらあります。
これではカード会社も儲からないので、年会費を払わせる方法を考えてます。それが契約更新時の特典です。マイルが貯まるカードでは特典マイルが付与される所が多いです。年会費免除を申請すると、契約更新時の特典がなくなるのです。

ラウンジ利用: Pirority Pass

エコノミークラス利用時でも、LCC利用時でも、指定ラウンジをできるPriority PassというカードがUOB、DBSには付帯されています(ただしDBSのAMEXには付帯しない)。日本ではラウンジ利用が無制限で無料のPriority Passカード付帯が多いですが、SGでの上記3カードに付帯のPriority Passでは、ラウンジ無料利用は年に2回までです。それ以上の利用は有料、US$27です。
ANZもラウンジ使用可能ですが、Priority Passでなく、Veloceというプログラムとの提携です。2014年2月現在で82箇所が利用可能ラウンジ数で、600超をうたうPriority Passより劣ります。しかし、ANZのVeloceでは使用回数無制限です。

最低年収額

マイルが貯まるカードは最低年収額は他のカードより高めに設定されています。
しかし、キャンペーンでなどであれば最低額を満たしていなくても、発行されることがあります。最低収入を満たしていない場合では、銀行特定支店の前や繁華街でキャッチセールス方式で声をかけていますので、そちらで申し込むことも検討下さい。

クレジットカード不正使用時は全額免責にならない

日本ではクレジットカードが不正使用されると、重大な過失が無ければ、クレジットカード会社が不正使用金額を通常全額負担します。重大な過失の例は、生年月日を暗証番号に利用しておりそれでキャッシングされたであるとか、カードの紛失に気づいたが即座に届けなかった、というものです。
しかし、シンガポール発行のカードではルールが違います。たとえ、消費者に過失が無くても、自己負担に$100を上限として発生します。
このルールに従うと、消費者が無過失のものでも$100の自己負担額が発生するので、特に日本人には釈然としないケースも発生するでしょう。例えば、ネットショッピングしたカード番号が流出し、別所で犯罪者が不正使用で商品購入するケースが考えられます。責任は犯罪者とネットショッピングサイトのみに見えますが、これでも$100の請求がされることになります。
これも交渉して$100の請求を取り下げさせることは可能かも知れませんが、ルール上では無理です。
このルールはABS (The Association of Banks in Singapore)という団体で決められています。
ABS: Industry Guidelines: Consumer Banking
Code of Practice for Banks - Credit Cards

そもそもマイルは出張族か接待族でないと貯まらない

マイルはがっつり貯めないと、お得感がありません。
SGではLCCが安く便利なので、マイルが貯まるエアラインでの移動は少ない人は珍しくないです。マイルは長距離がガツッと飛んで貯めるのが一番貯めやすく、半年に一回日本と往復して、エコノミーでも飛行距離の100%のマイルが貯まらない格安チケットではなかなかです。月に千ドルをUOBで決済利用しても、年に2万マイル、SQでスタンダード特典で日本と往復するには9万マイル、4.5年かかります。
出張族でも接待族でもない人は、キャッシュバックなど、マイル以外の他の特典のカードを持ったほうがお得な場合が多いです。


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